太る捜査録

今夜のデーブは、仕事が早く終わったので、1年以上振りに京浜東北線の新子安駅で途中下車です。
新子安は、タクシー会社で運行管理の仕事をしていた当時に、よく立ち寄っていた町で、日産自動車発祥の地であり、少し大人しいけど工場街にも近くて、大衆的なお店が意外とあって、デーブ的には好きな町です。
高度経済成長期に比べると静かになった町なんでしょうが、京浜工業地帯の面影を残した街です。


　
ＪＲの駅を出て京浜急行の踏切を渡ると、駅ロータリーの左手に、昭和の香りがプンプンして来る小さな飲み屋街があり、ロータリーに面して、今夜の、お目当てのお店があります。
　

　
お目当てのお店は「市民酒蔵 諸星」さん。
デーブが子供の頃の京浜急行の駅前には、こんなお店があったな…とノスタルジックな気分に浸らせてくれる昭和の香りが嫌というほどプンプンする庶民的な店構えのお店です。
　
店内に入ると、類稀なる雰囲気で、昔の酒屋さんを思わせる年季の入ったお店です。
今夜は、お客さんが少ないかな…という感じですが、相変わらず一仕事終えて気分転換してるオヤジの活気が溢れています。
　

　
店に入ると、壁には酒の値段が書かれた短冊が貼られ、奥の厨房との境の壁には、黒い板に白のチョークで書かれた肴の品書きがかかっていて、右側にテーブル席が並び、左側には、カウンターのように長いテーブルがあって、一人二人で来た客は、この長いテーブルに向かい合わせで相席になるんですが、このムードが何とも言えないんです。

長いテーブルの端に陣取ると接客担当のオヤジさんに中生ビール500円を注文します。
このお店、オヤジさん一人が接客で厨房の中には調理担当の女性陣が控えているという変わったスタイルのお店です。



オヤジさんが、中生とお通し100円を運んで来てくれます。
このお店に来たら瓶ビールの気分ですが、今日は喉乾いていたので生にしちゃいました。
寡黙で物静かな接客ですが、不愛想さを感じさせない微妙な距離感の接客が好感を持てます。
追加注文で、「あじのさしみ」500円を頼んで、煙草を一服すると、今日も一日働いたな…って感じで、何となく充実した一日を過ごせたような気持ちになれる感じのお店です。
　


鯵の刺身でビールを楽しみつつ、この店のメニューでデーブがお気に入りの一品「レバかつ」450円を追加注文してテレビの野球中継を眺めて、ぼんやりと過ごす感じが、またいい感じです。
　

　
「レバかつ」が出てきたので、生中をおかわりして、大きな串揚げになっているレバかつにかぶりつくと、ビールによく合う濃厚な味が口の中に広がっていい感じです。

特別なものは置いてないし、褒めそやしてくれるような接客や色気もない店ですけど、デーブは、何となくこのムードが好きです。
お店との相性ってあるんですよね…騒がしいと感じがちなお客の会話の声も気にならないし、余計なことや難しいこと考えずに飲める店って本当に良いですね。

今夜は何となく元気になれたデーブです。

■市民酒蔵 諸星
定休日：土曜・日曜・祝日
営業時間：16:00～23:00
所在地：横浜市神奈川区子安通3-289
電　話：045-441-0840

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